キャンプで使うナイフは種類が多く、違いが分かりにくいため初心者には選びづらい道具です。特にキャンプ初心者の方は、刃渡り、タング構造、ロック機構など専門用語の多さに戸惑い、自分に合った一本を選ぶのが難しく感じられます。
そこで本記事では、初心者でも選びやすいように、ナイフの選び方と用途別のおすすめモデルを紹介します。実際に多くの人が使っている定番モデルを例に紹介します。特徴が分かれば、比較しやすくなります。
キャンプで使うナイフの種類
キャンプで使うナイフにはさまざまなタイプがあります。形や構造が違うため、特徴を知ると選びやすくなります。まずは種類ごとの違いを見て、自分に合う一本を考えていきます。
シースナイフ(固定刃)の特徴
シースナイフは刃が固定されており、全長がしっかりしているため作業に安定感があります。薪割りやバトニングのように強い力を加える場面でも安心して使えます。例えば、モーラナイフのコンパニオン ヘビーデューティーは、刃厚3.2mmのステンレス鋼を採用し、広葉樹の細割り程度なら十分にこなせます。
シース(ケース)が付属しているため持ち運びも容易で、キャンプ初心者が最初に選ぶ一本として人気があります。
出典:モーラナイフ コンパニオン ヘビーデューティー(Amazon)
フォールディングナイフ(折りたたみ)の特徴
フォールディングナイフは刃を折りたためる構造で、収納しやすく持ち運びが便利です。万能タイプとして使いやすく、調理、ロープカット、軽作業など幅広いシーンに向いています。
代表的なモデルとしては、OPINEL(オピネル)No.8やNo.9があり、シンプルな構造と軽い重量が魅力です。バッグやポケットに入れても邪魔にならないため、キャンプだけでなく日常のアウトドア活動にも使いやすいタイプです。
ツールナイフ(多機能タイプ)の特徴
ツールナイフは、ナイフ以外にもドライバーやハサミなど複数の機能を備えたタイプです。一つ持っていると細かな作業に対応でき、キャンプ場でのちょっとしたトラブルにも便利です。
例えば、LEATHERMAN(レザーマン)サイドキックは、メインブレードに加えてプライヤーやノコギリなども搭載しており、一本で多くの作業をカバーできます。付属品が多い分、重量はやや増えますが、これ一つでさまざまな作業に対応したい人に向いています。
キャンプで使うナイフの選び方
ここからは具体的な選び方を紹介します。キャンプ初心者が迷いやすい点を順番に整理すると、自分にとって必要な性能が見えてきます。経験や用途、安全性の観点から要点をまとめました。
経験に合わせたナイフ選び
最初の一本は扱いやすく、安全性の高いモデルを選ぶと安心です。初心者には全長20cm前後で、重すぎないステンレス鋼のナイフが向いています。例えばモーラナイフのコンパニオン ヘビーデューティーは、価格が手頃で扱いやすく、エントリーモデルとして人気があります。
中級者になると薪割りや細かな作業が増えるため、刃厚やタング構造を基準に選ぶようになります。使うシーンが増えることで、必要な性能がより明確になります。
出典:モーラナイフ コンパニオン ヘビーデューティー(Amazon)
用途で選ぶナイフの構造
用途に合った構造を選ぶと、ナイフは格段に扱いやすくなります。薪割りやバトニングをするなら、刃が根元まで通ったフルタング構造が安心です。力をかけても折れにくく、硬い木でも安定して割れます。
料理を中心に使う場合は、刃厚が薄く軽い力で切れるタイプが向いています。モーラナイフ コンパニオンは、食材が切りやすい形状に加えて、木材にも食い込みやすいスカンジグラインドを採用しています。一本で幅広く使いたい方にも扱いやすいモデルです。
ロック機構の選び方
フォールディングナイフを選ぶときは、ロック機構の種類を確認すると安全に使えます。バックロックは刃をしっかり固定するため、力を入れる作業でも安心です。ライナーロックは片手で開閉しやすく、素早く扱える点が魅力です。
ビクトリノックスのエボークはロック機構を採用しており、刃が不意に閉じる事故を防ぎます。
折りたたみナイフを使うなら、ロックの仕組みも確認しておくと安心です。
刃渡り6cmと銃刀法の基本
キャンプで使うナイフを選ぶときは、法律が気になる方も多いはずです。銃刀法では刃渡り6cmを超える刃物を理由なく持ち歩くと違法になります。キャンプへ行くために車へ積む、キャンプ場で料理や薪割りに使う場面は「正当な理由」に当たるので問題ありません。ただし街中でバッグへ入れたままにする行為は避けたほうが安全です。
携帯するときは、必ずケースへ収納する必要があります。刃が露出しないケース付きモデルなら、移動中も安心です。刃渡りや全長を理解し、決められた範囲で使うと安全に扱えます。
出典:警視庁
出典:e-Gov法令検索「銃砲刀剣類所持等取締法」
グリップ素材で変わる持ちやすさ
ナイフの握りやすさは、グリップ素材によって大きく変わります。木製グリップは手に馴染みやすく、調理のような細かい作業でも扱いやすい特徴があります。オピネル No.9は木製ハンドルを採用しており、軽くて扱いやすいモデルです。
樹脂製グリップは滑りにくく、水場や雨のシーンでも安定して握れます。モーラナイフのラバーグリップは濡れた手でも滑りにくく、使用中にブレにくい点が評価されています。
強度を求める方には、G10やマイカルタといった硬い素材も向いています。G10はガラス繊維と樹脂を圧縮した素材で、湿気に強く変形しにくい特徴があります。マイカルタは布や紙を樹脂で固めた素材で、手汗があっても滑りにくく、耐久性も優れています。
ナイフを握ったときに「しっかり力が入るか」を基準にすると、自分に合ったタイプを選びやすくなります。
出典:MORAKNIV コンパニオン ヘビーデューティー(Amazon)
ステンレスとカーボンスチールの違い
ナイフに使われる素材は大きく分けてステンレス鋼とカーボンスチールがあります。ステンレス鋼は錆びに強く、調理や水場の作業に向いています。カーボンスチールは切れ味が鋭く、木に食い込みやすい点が特徴です。
扱いやすいステンレス鋼の特徴
ステンレス鋼は錆びにくく、日常のメンテナンスが簡単です。モーラナイフ コンパニオン ステンレスは軽くて扱いやすく、調理やロープカットまで幅広く使えます。帰宅後の手入れがほとんど必要ないため、道具の管理が苦手な方でも扱いやすい素材です。
出典:MORAKNIV Companion Stainless(Amazon)
切れ味に優れたカーボンスチールの特徴
カーボンスチールは鋭い刃が特徴で、木材への食い込みが良く、フェザースティック作りのような作業で力を発揮します。モーラナイフ ガーバーグ カーボンは耐久性と切れ味のバランスが良く、荒めの作業にも対応します。使った後に乾拭きとオイル塗布を行うと、長く綺麗な状態を保てます。
出典:MORAKNIV Garberg Carbon(Amazon)
薪割り・バトニングに向くナイフ
薪割りやバトニングでは、フルタング構造のシースナイフが安定します。刃とハンドルが一体のため、強い力を加えても折れにくく、作業中の不安が少なくなります。
例えば、ヘレナイフのディディガルガルは刃厚があり、硬い薪でもしっかり割れる強度があります。木材加工を多く行うキャンプスタイルに合った一本です。
料理に使いやすいナイフ
料理を中心にキャンプを楽しむ場合は、軽くて切れ味の良いフォールディングナイフが便利です。FEDECA 折畳式料理ナイフはまな板を使った調理に向いており、野菜や肉がスムーズに切れます。
オピネル No.9も軽量で扱いやすく、調理ナイフとして非常に人気があります。
一本で幅広く使える万能タイプ
料理を中心にキャンプを楽しむ場合は、軽くて切れ味の良いフォールディングナイフが向いています。FEDECA 折畳式料理ナイフは薄いブレードを採用しており、まな板を使った野菜や肉のカットがスムーズです。持ち運びやすく、荷物を増やしたくない人にも合います。
オピネル No.9も軽量で扱いやすく、調理用として高い人気があります。木製ハンドルが手に馴染みやすく、食材の切り分けがしやすい形状です。自然な切れ味が長く続くため、料理を快適に進めたい方に向いています。
出典元
ナイフを長く使うための手入れ方法を解説します
ナイフを長く使うためには、作業後の手入れをこまめに行う必要があります。難しい作業はありませんが、毎回少しずつ続けると状態が安定します。
キャンプから帰ったら、最初にブレードの汚れや水気をしっかり拭き取ります。カーボンスチールは水分に弱いため、乾いた布で丁寧に拭くと錆びにくくなります。調理に使った場合は油が残るので、中性洗剤を使って洗い、完全に乾かします。ステンレス鋼は錆びに強い素材ですが、拭き上げを雑にすると光沢が失われるため注意が必要です。
刃が少し鈍ったと感じたら、小型シャープナーで整えます。キャンプでは携帯しやすい簡易タイプが便利で、ビクトリノックスのポケットシャープナーは軽くて扱いやすい道具です。
出典:VICTORINOX ポケットシャープナー(Amazon)
自宅できちんと研ぎたいときは砥石を使います。荒砥、中砥、仕上げ砥の順に研ぐと切れ味が戻ります。
ハンドル部分もチェックします。木製グリップは乾燥でひび割れやすいため、オイルを少量塗ると状態を保てます。樹脂やマイカルタは特別な作業は必要ありませんが、汚れを落とすと握りやすさが続きます。
収納するときは、ケースへ入れる前に完全に乾かします。湿ったままシースへ入れると錆びやすくなります。自宅ではケースの外で乾かし、十分に水気が取れてから保管します。長期間使わないときは、薄くオイルを塗ると安心です。
手入れを習慣にすると、気に入った一本を長く使えます。
まとめ
キャンプで使うナイフは種類が多く、初めて選ぶ人ほど迷いやすい道具です。それぞれ特徴が違うため、自分のキャンプスタイルに合わせて選ぶと使いやすい一本になります。
選ぶときは、経験に合わせた基準と用途に合う構造を確認します。ロック機構やグリップ素材は安全に関わる部分なので、特に注意して見ておくと安心できます。素材はステンレス鋼とカーボンスチールに分かれ、扱いやすさと切れ味に違いがあります。どちらが合うかは、手入れのしやすさや使いたい作業で判断できます。
薪割りのように力が必要な作業には頑丈なモデルが向きます。料理を中心に使うなら軽くて扱いやすいモデルが便利です。一本で幅広く使いたい場合は、バランスの良いタイプが役立ちます。さらに刃渡り6cmと銃刀法の基本を知っておくと、安全に持ち運べます。
ナイフは手入れを続けるほど長く使えます。正しい扱い方とメンテナンスを習慣にすると、一本のナイフがキャンプで頼れる相棒になります。
出典:警視庁
出典:e-Gov法令検索「銃砲刀剣類所持等取締法」

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